第1294話 書いた覚えのない日記

部屋の中を整理していると、日記帳が出てきた。僕の部屋の中から出てきたのだから、当然僕が昔書いた日記なのだろう。しかしこんな表紙の日記帳を買った覚えなどない。不思議に思いながらも中を開けてみてみるが、全く身に覚えのない内容だった。2月18日。アリスと出会う。

「アリス?アリスって誰だろう」

続きを読み進めていく。

4月03日。アリスは僕に探し物を依頼をしてきた。それは日記帳だ。日記の秘密を知っているのは、僕とアリスだけだ。

7月10日。今日、ついにアリスの日記帳を見つける。アリスよりも先に見つける事ができた。これは幸運だ。この日記帳は、僕の物だ。

9月11日。この日記帳に書かれた事は、現実になる。ただし過去の話しか現実にできない。だから僕は、アリスに告白されて付き合い始めた事にする。

日記はここで終わっている。だが僕はアリスという女の事付き合った事なんてない。この日記帳、偽物か?

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