第954話 ぐーたら
「暇だなあ……」
私は暇だ。時間を持て余している。漫画は全部読んでしまったし、友達とも予定は合わない。どこかへ買い物に行くのもお金がかかるし、このまま家で過ごさなければならない。
飼い犬が背中に乗ってくる。なんだか犬も眠そうだ。この時間、何をして過ごせばいいのか。そんな事を考えながら、うつ伏せになって時計の秒針が流れていくのをただただ見つめていた。
「宇宙人でも攻めてこないかな。いや、それは怖いな。宇宙人が私に助けを求めてやってくるの。うん、それがいい」
その時、静かな私の部屋の中から急に不思議な音がした。ビックリして起き上がると、そこには宇宙人がいた。
「タスケテ……クダサイ」
ついに来た!!その展開をまさに今、待っていた。そう思ったらお母さんだった。お母さんが部屋に入ってきて、これ福引きで当たったの。あげる。と言って、音が鳴る宇宙人の人形をくれたのだった。あー、暇だ。
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