第895話 星空の夢

星は夢を見る。いつまでも綺麗に輝きたいという夢だ。その夢は、いつまでも色あせる事もなく、ただただ純粋な思いだ。人々を楽しませる輝く星でありたいという星達の願いなのだ。


20XX年。ついに地球環境の悪化で、空は曇り続け、星は見えない世界へと変貌した。


地球の人々は、新たな星を目指して宇宙へと出発した。その時、星達は不謹慎かもしれないが、少し心躍った。なぜならば人と近くで一緒に過ごせるからだ。


人々が宇宙に出て星達と会った。近くで見る人間は思ったよりも大きくて星達は驚いた。


そして星達は人間に励ましの言葉を送った。


「明けない夜はないよ。いつか君達にとって住みやすい星を見つける事ができるよ」


そして人類はワープを繰り返して、星が見えない何億光年という先まで行ってしまった。


星達は悲しんだ。だから流れ星になって人々を追いかける。


遥かな宇宙を越えて、あなたに会いに行きます。

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