第894話 六月サンタ
雨が降り続いてすっかり梅雨の季節だ。うちの子供は退屈そうにしている。外で遊ぶのが大好きだからだ。「公園に行きたい。遊具で遊びたい」とずっと言っている。
「良い子にしてないとサンタさん来ないよ」
「来るのまだ先だもん」
「六月サンタを知ってる?」
「何それ」
「六月に来るサンタさんだよ。雨のせいで外で遊べない子供達が家でお手伝いをして良い子にしてたらやってくるサンタさんだよ」
「ほんとに?六月サンタさん来るかな?」
「お手伝い頑張ったらね」
そして子供は、梅雨の時にはお手伝いを頑張った。梅雨が明けた暑い夏がやってきたある日。子供の枕元には、何やらプレゼントが届いていた。子供は六月サンタさんだと言って、嬉しそうに中を開けると、中には水鉄砲等の夏場にピッタリなおもちゃが沢山入っていた。
「やったあ!!」
私はその様子を見て、よく頑張ってくれた子供の為、六月サンタさんに連絡してあげたのだ。
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