第878話 スイートラブ
初めてその名前で呼んでくれた。トキメキで胸が高鳴る。
背の高いあなたの為に背伸びして、そっと目を閉じる。あなたは私にキスをしてくれる。これが愛の味なのだと知った。その味は、私があげたバレンタインのチョコレートの味。
甘い笑顔をこっちに向けて大好きの言葉を言ってくれるあなたが愛おしくてたまらない。
「行こうか」
ぎゅっと手を握る。互いの指をそっと絡ませた事で、私は今、大好きな人と一緒にいられた事を幸せに思う。
今日というこの瞬間を永遠に忘れないことが愛なのだとしたら、きっと私の想いは、永遠なのだろう。
私の歩幅に合わせてゆっくり歩いてくれる彼には悪いけど、私はわざといつもよりもゆっくり歩く。ただ歩くだけだけど、この幸せな時間を終わらせたくないから。
これからデートだけど、もうちょっとこうしていたい。楽しみはとっておきたい。街には、スイートラブという曲が響き渡っている。大好きだよ。
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