第860話 死神の娘の恋
今日も私は、現世で亡くなった魂を死後の世界へ導く仕事をしている。お父さんってば顔が怖いし鎌を持ってるから、亡くなった魂達から不評なんだ。だから最近は、私も魂を導く仕事をしている。私は死神の娘である。
「こんにちは。お迎えに来ましたよ」
「重さが……重さが愛だと信じていた」
「あのぉー……。もしもーし、聞こえてますか?」
「はっ!?な、何。君は!?」
「死神です。魂のお迎えに来ました」
「お迎え?」
「私は、死後の世界へ案内する仕事をしています。あなたは死んだんですよ」
「そうか。俺は彼女の新しい男に屋上から突き落とされたんだ」
「はい。そうですね。よく覚えてましたね。さあ行きましょう」
「重さは愛じゃないのか?」
「私、死神なので恋はしたことないんです。だから分かりません。でも重いと相手は疲れちゃうんじゃないかな」
恋か。
まあ私は恋なんてしないだろうな。たまに綺麗な魂は見るけどね。
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