第692話 ヘイ!リトルガール!

「ヘイ!リトルガール」

沖縄米軍基地。そこの米軍兵が私に話しかけてきた。

「誰がリトルガールよ。私はこれでも二十歳よ。成人してるわよ。確かに身長は145センチの小柄だけど。何よ」

「コノ辺リデ、オイシイ店知ラナイ?」

片言の日本語で私に美味しい店知らないかと話しかけてきた。

「カツカレーの美味しい店ならあるわよ」

「カツカレー?」

私は米軍兵を店に案内してあげた。

「それじゃあね」

「アリガトウ」

それから数日が経った。

「ヘイ!リトルガール!」

またあの米兵!?

今度は何よ!!

「何?」

「カツカレー、オイシカッタ。リトルガール、君ニオ礼。コレアゲル」


そう言って米兵は、私に花束をくれたのだった。鍛えあげたゴツゴツとした肉体に似合わない行為で、私は笑ってしまった。それが私と旦那の馴れ初め。


「ありがとう。おかげで良い取材ができた」


私は今度、国際結婚カップルとしてテレビ出演する。

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