第673話 欲しい物リスト

ネット通販をよく利用する私は、欲しい物リストを作った。


ネイル、美容器具、スマートウォッチ、お菓子、お酒、空気清浄機、パソコン、服、キャンプ用品。


そしてそれをSNSに公開した。

私の欲しい物リストです。買ってくれる人いないかなー(笑)


もちろん冗談だ。しかしその1時間後の事だった。メッセージが飛んできた。


「欲しい物リスト見ました。全て購入させて頂きました。足長おじさんより」


足長おじさんという人が、私の欲しい物全てを買ってくれたのだ。価格にすると20万円は超えている。


「ええ!?ダメですよ」

「いいんだ。どうせ私はもう長くない。余命も残り僅かなんだ」


話を聞くと、足長おじさんは余命僅からしい。財産は寄付する予定だから、最後に気になった人の欲しい物リストを片っ端から買ってあげているのだそうだ。私は足長おじさんのお見舞いに行った。おじさんは感動して泣いてお礼を言ってくれた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る