第558話 傘剣士
好きな男の子と一緒に下校していた。その日は、登校中に雨が降っていたので、傘を持って行った。でも下校の時には、雨は止んでいて、傘はそのまま持って帰っていた。二人で歩いて帰っていると、前から髭を生やした大人の男がゆっくりこちらに向かって歩いてくる。そして私を誘拐して車の中に引きずり込もうとした。
「きゃーー!!離して!!やめて!!」
私は悲鳴をあげながら抵抗した。
「やめろ!!」
そして彼もそう言って必死になって持っていた傘で誘拐男を叩きまくった。
「クソガキが!!」
誘拐男は、彼を蹴り飛ばした。彼は転倒した。その時だった。
「おい!!何やってんだ!!」
若いお兄さんが来てくれて、誘拐男を取り押さえてくれた。誘拐未遂。そんな事件があった。
それから彼は剣道を習い始めた。私を守れなかった事がショックだったらしい。傘剣士だった彼は、本物の剣士を目指して修行している。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます