第439話 白い夢
最近同じ夢ばかりを見る。しかもかなり不思議な夢だ。私は真っ白な空間に一人でいる。どこまで歩いても真っ白な空間で、誰にも会う事もない。だが不思議と恐怖や寂しいといった感情を感じることはない。むしろ心地良いとさえ感じるのだ。
私は眠りについた。今日も真っ白な空間の中にぽつんと一人いる夢を見た。さすがに何度もこの状況になると、また夢を見ているんだなと夢の中で気づく事ができるようになった。
「わぁあーー!!」
思いっきり叫んでみる。何もない。地面を触ってみた。特に普通の地面と変わらない。とにかく歩いてみることにした。歩いて歩いて歩き続けた。すると今日、初めて出口のような光が見えた。私は光に向かって走っていった。ついに光の先を抜けた。
そして私は目を覚ました。
「オギャー!オギャー!
私はこの世に生まれた。そしてやっと気づいた。あの白い空間は、私の母の母体だったのだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます