第415話 ダジャレ婆ちゃん

父さんと母さんは、今日親戚の叔父さんの家に行っていて帰ってこない。だから今日は、お婆ちゃんの家でご飯を食べてくるように言われている。お婆ちゃんには言ってあるからと。


僕はお婆ちゃんの家に行った。


「お婆ちゃん。来たよ」

「おお、よう来たな。羊羹食べるか?」

「うん」


そう言うとお婆ちゃんは、お茶と羊羹を持ってきてくれた。


「よう噛んで食べよ」

「うん」

「……今の分かったい?」

「あれでしょ?羊羹とよう噛んでをかけてるんでしょ?」

「そうじゃそうじゃ。ホッホッホ」


お婆ちゃんは、ダジャレが好きだ。良いダジャレを思いつくと、すぐに僕に披露したがるのだ。


「肩を揉んでくれんか?」

「いいよ」


僕はお婆ちゃんの肩を揉もうとして、肩に手をかけた。そして肩を揉むと何から随分と硬くて揉むことができなかった。


「お婆ちゃん、肩に何入れてるの?」

「石じゃよ。硬いじゃろ?ホッホッホ」

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