第227話 猫と豚

同じ塾に通っている片思いの女の子を夏祭りに誘う事ができた。浴衣姿の彼女は、とても綺麗だ。屋台を見ながらブラブラと歩いていた。


「あっ!射的だ!ねぇ、射的やろうよ」


彼女と二人で射的をする。弾は5発。よく狙いを定めて撃った。彼女は一つも当たらなかった。僕は2個の的を倒すことができた。


「はい。じゃあこの中から2個選んで」


箱の中には、色々な動物のキーホルダーが入っていた。


「どれがいい?」

「じゃあ猫」


彼女に猫のキーホルダーを渡した。僕もお揃いの猫のキーホルダーにしたかったが、なんだか変に意識してしまい、同じ猫を選ぶのが恥ずかしくなってしまった。結局、キラキラの豚のキーホルダーを選んでしまった。


「その豚可愛いね。豚が真珠を持ってるから、豚に真珠をイメージして作ったのかな」

「じゃあこれもいる?」

「いいのー?やったね!」


喜んでくれた。

……まあこれも結果オーライだ。

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