第218話 ジグソーパズルは終わらない

全てのピースをはめ込むと完成するのは、自由の女神が聳え立つニューヨークの街並み。そこは世界の中心と言われる大都市だ。このジグソーパズルを買ったのは、町の小さな玩具屋さんだった。なぜか興味を惹かれ、立ち寄って買ってしまった。


これは、なかなか時間がかかりそうだ。頑張るか。


「よしっ、できた。最後のこのピースをはめれば完成だ。……あれ?1ピース足りない!?」


探しても見つからない。買った玩具屋さんに行った。


「すまないね。ちょっとメーカーに言わないと。でもメーカーは、アメリカにあるんだよ。お兄さん英語話せる?」

「ああ。まあできるけど……」


俺は昔、アメリカ留学していた事がある。幸い英語はできる。そしてメーカーに連絡した。


「W,What!?」


電話口で俺は叫んだ。たった1つのピースを取りにわざわざニューヨークへ来いだって!?

俺は今、パズルと同じニューヨークの街並みを見ている。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る