第219話 晩餐会
美食家として様々な食べ物を食べ歩き、グルメレポートを書いてきた俺は、知人から晩餐会の招待状をもらった。「新鮮で良い食材が手に入りました。是非浅野さんに召しあがって頂ければと思い、ご連絡させて頂きました」と書いてあった。一体どんな料理を振舞ってくれるのか楽しみだ。知人宅は和の趣がある立派なお宅だ。広い畳の客間に通された。
「一品目は野菜の煮物です。今朝収穫したばかりの人参と北海道から仕入れたジャガイモを使っています」
「おお……。美味い。この蒟蒻も良い食感だ」
二品目がきた。
「お刺身です。今朝捕れたばかりの鯛を市場から仕入れて使っています」
「口に入れた時にふわっと広がる鯛独特の甘み。醤油も良い物を使っていますな」
三品目が運ばれてきた。
「本日のメインの肉料理です。これを召し上がって頂きたかったんです」
「うん。美味い。これは?」
「人肉ですよ」
知人は薄ら笑いを浮かべて言った。
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