第135話 少年Xのつぶやき
「蝉捕まえたなう」
私は、SNSアプリのポリッターで少年Xと名乗るユーザーをフォローしている。
「夏休みの宿題多すぎて死んでるなう」
彼はおそらく小学生の男の子だろう。私も子供時代が懐かしくなり、彼のつぶやきに自分もこんな時があったなと思い出に浸りながら彼のつぶやきを見ている。
「おじいちゃんの家なう」
ああ、夏休みだもんな。田舎のおじいちゃんの家に遊びに行く。あったあった。
「変身魔法なう」
動画のリンクが貼ってあった。見てみると男の子がイケメン俳優に変身した。なかなかの編集技術じゃないか。凄いな。
「妹が空を飛んだ」
動画のリンクが貼ってあった。見てみると小さな女の子が空中を飛んでいた。おお、また編集か。最近の子は凄いな。
「召喚魔法なう」
魔法陣から犬が出てきた。
「魔力使いすぎた。魔法使いになるには、まだまだ修行が必要」
彼は魔法使いだったのか。
あれは編集ではなかったのか。
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