第105話 花束を持ったまさとし君

まさとし…。なぜお前は、花束なんか持って俺の前に現れたんだ。今日は一緒にカラオケに行って遊ぶって話だっただろう?

…いや、これには何か意味があるんだ。その意味を俺は、察してやらなければならない。親友であるお前にどうして花束を?って直接聞くのは、もう出会って16年の付き合いになるんだから、お前の考えくらい大体分かってやらないでどうする。


「お待たせ。行こうか」


まさとし。なんで花束持ってそんな何事もないように平然と言うんだ。カラオケだろ。花束はいらないだろう。


「今日はジョイサウンドがいいな」


まさとし。俺はジョイサウンドでもDAMでもどっちでもいい。お前が花束を持っている理由が気になって仕方がない。そんなまさとしが最初に選んだ曲は、Superflyの愛をこめて花束をだった。


「愛をこめて花束を~♪大げさだけど受けって~♪理由なんて聞かないでよね~♪」


そして俺は花束を貰った。

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