第74話 アイドル弁護士

「僕はやってない。人殺しなんてしていないんだ!!信じてくれ!!」


私の元に舞い込んできた依頼。彼は殺人容疑をかけられている。


「先生は、若くして伝説の弁護士だと聞いています。多くの無罪を勝ち取ってきた凄腕弁護士なんだと。どうかお願いします。助けて下さい」

「はい。一緒に無罪を勝ち取りましょう」


私はそんな彼の弁護をする事になった。事件の証拠を集め、彼が無実である根拠を探していく。勝負できる材料は集めた。切り札は出来れば使いたくないが…。

こうして裁判が始まった。


「えー、被害者と被告人は、金銭関係で揉めていた。犯行の動機としては十分であり―」


裁判は進み、こちら側の根拠はことごとく検察側に潰されていった。

まずい…。このままでは…。私は最後の切り札を使った。


「だってぇ~、彼やってないって言ってるんですぅ~。裁判長ぉ~」


「か、可愛い…。よし、無罪!!」


よし、勝った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る