第21話
「お、
「新しい
「
など勝手に盛り上がり始めた。
「いや、オレは暴走族には……」
そんな言葉は彼らの耳には届かない。
「なあ、このまま
「そうだ! 今なら勝てる」
さっきまで何もできず固まっていただけのやつらが調子に乗り出す。おそらく
だけど、
「てめーら!
「ひっ! そ、そんな、とんでもございません」
さっきまでの勢いはどこへやら、一気に委縮して大人しくなる。
「こんなボロボロの状態の
こんな言葉で納得してくれるのか全くわからないが、とにかく大声で堂々と叫んだ。
「たしかに! さすが、新ヘッドは言うことが違う」
「
「それに
どうやら納得してくれたみたいで彼らはバイクにまたがる。
「……
「お礼は絶対に言わない。だってあなたはもう暴走族なんだから。いつか絶対に捕まえて、迷惑を掛けた罪を償って、それでちゃんと、妹さんに恥ずかしくない生き方を選んでもらうから」
「……はい」
オレは名前も知らない暴走族が運転するバイクの後ろに座り、ヘッドと祭り上げられアジトへと向かう。
そのアジトの場所すら知らないし、メンバーの顔も名前も全然わからない。それでも素直にオレの言葉に耳を貸してくれたことだけはありがたい。
「
この想いはずっとしまっておかなければならない。彼女は
オレが今、この状況でできることは、
きっと警察官として
だけど今のオレにはこの道しかない。
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