第396話 日田ビール

友里恵は「日田なのに、なんでサッポロビールなんだろ」


パティ「ニホンゴ、ムズカシイデース」


由香「うまい!」


パティ「ハハハ」



友里絵「あるよね。浦安なのに東京ディズニーランドとか」


由香「そこがニッポンじゃん」



パティ「なんとなく納得しますね」





記念館のエントランスは明るく、綺麗なガラス張りで

受付嬢が綺麗な笑顔。


お客さんはいっぱい。


そこかしこに、お土産物のワゴン。



ひろーい、エントランス。天井も高く、大きな画面のディスプレイが壁に掛かっていて。



観光客向け+来客向け なのだろう。




スルメとか、サラミとか。そういう・・・おつまみ系も置いてある。



友里恵「タダかな」


由香「まさか」



友里恵「ざーんねーんー」



由香「みのもんたかいな」


パティ「ハハハ。50/50」



友里恵「ノルねえ」



パティは笑って「あっちの奥に試飲コーナーがあります。ちょっとだけね」



友里恵「ちょっとダケよ~」


由香「カトちゃん好きな友里恵」



パティ「ハハハ」



それで、3人は先に・・・試飲コーナーへ。



ふつーは、展示コーナーを回ってからなんだけど(^^;



透明なコップに、ちょこっと、できたてビールを注いでもらって。


由香は友里恵に「股に下げるなよ」


友里恵「読まれてるなぁ」



パティ「ハハハ。健康診断とか」



友里恵「アレは紙コップだよ」




由香「そっか」






友里恵が、おみやげもののサラミを見ているので



由香は「にぎるなよ」



友里恵「う”~・・・スランプじゃぁ」



パティ「何するの?」



由香「うん、コッチのはなし」



パティは、ハテナかお「コッチかー」



友里恵は、できたてのビールを呑んで「うん、苦味が利いてて」


パティは「ホップの苦味ですね」




友里恵「ステップジャーンプ!」



由香「トぶなよ」



パティ「ハハハ。由香、お母さんみたい」



由香「ほとんどな」



友里恵「ハハハ」



由香「笑ってていいのか」



友里恵「いいともー!」




パティ「ダーメダコリャ」




友里恵「アメリカジンになーるな」


パティ「ハハハ」




パティは、展示を見て「ホップって・・・花が咲いちゃうと苦くないんだ」

と。



友里恵「ふーん、じゃ、処女か」



由香「ほろ苦い処女の味」



友里恵「なんかAVみたい」


由香「ハハハ。見たことあるのか」



友里恵「ないよそんなの」



由香「まあ、アレみて喜ぶ女ってのも・・・。」



パティは「苦いビールがいいの?」



友里恵「さあ」



由香「やっぱ処女がいいんじゃない?」



パティ「ニホンゴ、ワカリマセーン」



友里恵「それ便利だ」


パティ「ハハハ。お客さんに聞かれても・・・」



友里恵「それで行くの?」


パティ「マサカ」




由香「ハハハ」






「天ヶ瀬、通過・・・・定時! 次は・・・杉河内!」


回9002列車機関士、理沙は時刻確認、行路確認。


ほぼ定時である。



シャツの背中が、開け放たれた窓からの風ではためいている。



振り返る。「後部、異常なし!」




天ヶ瀬駅にいた乗客が、ディーゼル機関車に乗っているのが女の子だったので

珍しそうに見ていたり。



「まあ・・・そうよね」と、理沙は笑う。


電車なら珍しくは無いが、煉瓦色の機関車に乗っているのは珍しい。


「もしかすると・・・・日本でひとりかも」なーんて、理沙は笑いながら速度を確認。


「速度、20!」


十分である。回送と言っても、本来は営業運転用ダイヤなので

トロッコ用、ゆったりダイヤが組まれている。


「それに・・・・人が乗ってるし」と。理沙は笑って、もう一度後ろを振り返った。




前方に信号機。青である。


「進行!」と、確認。

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