第318話 ごーまちゃん?

立野・三芳ららちゃんのお家・・・・。



「な”-~ご・・・。」


とととっと・・・と。


ららちゃんの座っている椅子、そこに来て。


ららちゃんは、お勉強中。


「ごまちゃん?どしたの?おなかすいた?」


ごまちゃんは、ららちゃんの足に、すりすり。

寄り添って。


「ごーまーぁ。」と、ららちゃんは

椅子を引いて。


畳のお部屋。4畳半かな。


窓のそばに机があって。



しゃがんで。にこにこ。



「な”-ごー・・・。」と、ごまちゃんは、お膝に乗ろうとする



ららちゃんは、だっこ。「ごーまー、ふとったなー。」

と、おなかのあぶらを、つまんで。ぴよん。



ごまちゃんを、畳に仰向けにして。


おなかをさすって。「よしよし」


ごまちゃん、ばんざーいのカタチ(^^)。



おなかのかわをひっぱって「びよーん」と。

ららちゃんは楽しそう。



ごまちゃん「ふにゃ」


ころりん。よこになって。




台所のほうから「ららー、ごはんよー」



ららちゃんは「はーい」


「ごまちゃん、ごはんだって」と、話しかける。にこにこ。


ごまちゃんは、とてとてとて・・・と。廊下を歩いていった。









同じころ・・・・KKR由布院の、さかまゆちゃんたち7人も

ばんごはん。



「おまたせいたしました」と、運ばれてきたのは


最初は、お澄まし。


ふたのある、おわん。


手鞠麩と、三つ葉の。


上品な、かわいいおわん。



友里絵は「綺麗だね」


由香は「ホント」


さかまゆちゃんは、静かにふたをとって。


味わう・・・。


自然な味わい。お塩味も控えめ。



にっこり。



パティは「和食、いいですねー」


友里絵は「パティが言うと、なんか、旅行番組みたい」


パティは「まったりと・・・それでいてしゃっきりと・・・」


ともちゃんは「山本さんですか」



友里絵は「そーなんですよ、川崎さん」


由香「ネタはいいから」



友里絵は「なは」




つぎに、来たのは・・・・松茸と鱧の土瓶蒸し。


かわいい土瓶に、お猪口が乗っていて。

小さなかぼすが乗っていて。


菜由は「かぼす」


愛紗は「ほんと。ゆづが多いけど」


さかまゆちゃんは「大分ですね」



菜由は「秋になると、よく出てるね。」



友里絵は「どーやって食べるの?」


由香は「お猪口で飲むんでしょ」



「あとは?」と、友里絵。


菜由は「ふたとって食べるんじゃない?」



友里絵は、お猪口に注いで。


「お魚かなぁ。お味。すっきりしてて、まったりで・・・。」



由香は「山本さんかいな」



パティ「ふりだしに戻る↓」



ともちゃん「すごろくみたい」



ははは、と・・・楽しく笑う。




辺りは静かで・・・由布見通り、も

車が通る道、でも

夜になると、ほとんど車は通らない。


静かな町。


緑多いので、通りからはレストランは見えない。




友里絵は「ともちゃんたちは、いつもこのダイヤ?」


ともちゃんは「いいえ、たまーにだし・・・さかまゆと一緒、も

そんなには」



さかまゆちゃんは「そうだよね。それで・・・解ってたから一緒に

ここを予約して」



由香は「いいなぁ、旅の仕事って」



ともちゃんは「バスガイドさんも、旅でしょ?」



由香は「そう、ね。それはそうかも。泊まりの仕事ってあんまり無いし」



さかまゆちゃん「そうなんですか?」


友里絵は「バス会社によるのかなー。ウチは近所が多いの」



パティ「泊まりって、女の子はそんなにないですね。わたしは、由布院って

自宅だし・・・・乗務で泊まりって、今まで無いです」



友里絵は、土瓶蒸しの蓋を取って。


お箸で、中の銀杏を取ろうと・・・・。


「あ、これ、転がる、取れないな・・・」と。


土瓶をひっくりかえして。お皿に、こんこん。


「出たー」



パティは「ハハハ」


由香は「みっともないなぁ」



さかまゆちゃんは「落っこちないでよかった」



ともちゃん「食べられないもん」




友里絵は「そー。うちだとねー。落っことすと

わんこが持ってっちゃうし」




ともちゃんは「かわいー」



友里絵は「ごちそーさん、って。」舌でペロリ、のマネ。


にゃんこの手(^^)。




友里絵は「まつたけって、どれかなー。」

と、探してみる。



「これかな」白身のおさかな。



由香は「それは鱧だろ」


友里絵「そーだと思ったけど。ふわふわしてるね・・・でも、お味は

みんなおつゆになっちゃった感じ」


友里絵は、お箸で探して・・・・「あ、これか」と、

薄切りになってる、まつたけの断面図みたいなのを。


じーっ。


由香は「その先は言うな」



友里絵「なんでわかんのね」



菜由は「ハハハ。友里絵AIだな」


さかまゆちゃんは「AI」


みんな、笑う。


友里絵「まるごと入れればいいのにー。」



由香「そーすると、オマエが何するかわかるから、入れない」


友里絵「まーさかー」


パティは「ハハハ。なにするの?」



友里絵は「やってほしい?」



由香は「やーめーろって。格調を壊すな」



そのうちに・・・つぎのお料理が来て。



ハッシュドビーフ、ふう、煮込み。


すこし小ぶりのお皿。



「いろいろ出てくるねー」と、友里絵がそれを見ていて・・・・


「あれ?土瓶がない」



由香は「片付けちゃったんじゃない?」


友里絵は「まだ、マツタケ食べてナーイ・・・あたしのマツタケー」と。

とととと・・・と、キッチンの方へ。



由香は「ほんとにもー、バカ」



パティは「かわいい。友里絵。」


ともちゃん「ほんと」



菜由は「イヌ科かな、やっぱ」




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