第250話 どどどどど・・・

おばさんは「そう。お兄ちゃんが好きなのねー。じゃ、がっかりしてたでしょ。」と。

にこにこ。


お兄ちゃんは「まあ、職業柄、解るでしょうけど」


と、にっこりして。


おばさんは「妹さんがあんなにかわいいと、お兄ちゃん、いいね」


お兄ちゃんは、にっこりして。「はい」とは言え。


・・・ずーっと、このまま。ってワケにも行かないもんなぁ・・・。


と、思いつつ。



・・・あ、それであの4人を連れてきたのかな?


なんて、空想。


それは、たまたまの友里絵の思いつきで。

真由美ちゃんの考えでは、ない。


友里絵たちにも、別に

かっこいいお兄ちゃんに会いたかったわけでも、ない。(^^)。


そんな、ちょっとしたきっかけで・・・始まるのも、いいかもしれない。

もともと、そんなものだ。




「おっと、メシメシ」


そんなに時間はないのだった。





風呂入って。寝て。


明日は、まあ、早朝番で良かったが。


それでも4時くらいには起きないとならない。


そんな風に、ダイヤに合わせる生活である。機関士は。

恋愛とか、旅行とか。

そんな事を言う余裕は、なかった。



お兄ちゃんは、食堂へ行った。

男子寮らしく、さっぱりとした食堂で

ご飯のお釜が、でーん、と。据えてある。


キッチンと、ダイニングは

よくある社員食堂みたいに、ステンレス張りの棚で仕切られていて。




「メシメシ」と、友里絵は

KKR南阿蘇、206号室で。


206号室は、和室、12畳くらいだろうか。

玄関がドアで、バリアフリーではなく

段差があって畳の部屋。

正面が障子。

縁側ふうの場所に、テーブルとスツール。

冷蔵庫。

その向こうが窓。カーテンの向こうに阿蘇、鋸岳が見える。



暗くなってきたので、月が見える。


「あぉーーーん」と、友里絵が吠える。


「オオカミ男かよ」と、由香。


菜由が「ははは。ここ、下が玄関だから、騒いでも大丈夫だ」


愛紗は「良かった」


隣の部屋はあるが(^-^;



「月夜の晩は血が騒ぐ・・・いっひっひ」と、友里絵は

キバむき出した、面白い顔。


菜由は「ヴァンパイアかいな」



「ふふふ・・処女の生き血・・・。」と。



由香は「いつまでやってんだ!」と、張り扇ちょーっぷ!(^^)。


友里絵は「い、いつのまにそんなものを・・・」と、振り返って。

後ろ頭、なでなで。


由香は「ふっふー。まあ、素手だと痛いから」



友里絵は「ありがと」


由香「いや、あたしの手が痛い。オマエの頭、固いから」


菜由は「ははは」


友里絵は「あたしの頭はどーでもいいんかい!」と、逆張り扇ちょーっぷ!



「さ、メシメシ」と、友里絵。浴衣に着替えて。


菜由は「ノーパンで行く?」


友里絵は「まさか。だってさーあ、きたねーじゃんあんなもの、見えたら」



由香は「ハハハ。言えてる。あんなもの見てよく、メシ食えるなぁ

ノーパンしゃぶしゃぶなんて」


菜由は「ホルモンなら似てるけど」


愛紗「・・・リアルね」



由香「・・・さ、メシメシ」


友里絵「・・・そだね」






人吉、日光家の客間・・・・と言うか、廊下を隔てた離れ。


そこは静かなので、客が来たときに使っている。


田舎の農家だから、広い。



そこに、酔っ払って寝かされていた恵。



酔いが醒めて来て・・・・「あれ?」


暗い部屋。天井は和室。


お布団に寝ている。



「・・・・ここはどこ?・・・わたしは・・・・恵か」


一応自分は解るらしい。


お布団の中の自分は・・・寝巻きに着替えて。



ちちバンドも外されて(笑)。


「・・・・はて・・・・?なにしてたんだっけ、あたし・・・。」



そう思っていると、便所に行きたくなった(笑)。


「う”・・・・・・・・・・・・。」


布団から起き上がるけど、おちちがぶらぶら。動きにくい。



手探りで、電気の紐・・らしきものを捜す・・・。が。

見つからず。



「う”・・・・・・・・・。」布団から這いずって。障子らしきものに手が当たり。


さっ。と・・・開いてみた。


誰か呼ぼうか。と思ったが・・・大声出すとモレちゃいそう(笑)



障子らしきものを、力任せに開くと・・・。



どどどどど・・・。


上から、何か物が。


どうやら、障子ではなく押入れの襖だったらしい。(^^;


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