第143話 いわさき美術館

麻里恵は「でも、私は何もしていないの。何も専務」


と、笑顔。


友里絵は「おもしろい!座布団2枚!」


「笑点かい」と、由香。「ここは商店だけど」


「♪ちゃちゃかちゃかちゃか♪ ちゃちゃ♪ パフ♪」と、友里絵。


麻里恵も笑う 「おもしろいのね」



「えー、座布団10枚たまると、豪華ハワイ旅行ー♪」と、友里絵は三波伸介みたいな顔


真似で。



「ハワイってあるねー、駅前に」と、由香。


「常磐ハワイかいな。♪どんどこどんどんどーん♪」と、フラダンスの真似をする友里絵。



「ロンドンもあったっけ」と、由香。


「♪ロンドン♪ロンドン♪」と、友里絵「ねー、おにーさん、寄ってらっしゃい見てらっしゃい

で、お願いしたら100や200は下らない代物!」と、友里絵。


「ほうほう」と、由香。


「きょうはそんだけくださいとは言いません!

角は一流デパートの赤木屋白木屋黒木屋で紅おしろいつけたおねーちゃんから

ください頂戴でお願いしたら1000や2000はするこの品物!」と、友里絵



「値上がりしたなぁ」と、由香。



「きょうはそれだけくださいとはいいません!」と、テーブルを叩く友里絵。



「さあ、50でどうだ!もってけどろぼー。」と、友里絵。



「寅さんかい」と、由香。




「うまいなー」と、愛紗。



「これね、コンビニでバイトした時に、クリスマスケーキが余って。

店の前で売ったのね。そんとき、タマちゃんが、これで」


と、友里絵。




「へー、そんなこともするんだ、あのひと」と、菜由。



「覚えちゃうのもすごい」と、麻里恵。



「なんか、ずっとやってたら。」と、友里絵。



菜由は、麻里恵の名刺を見て「いわさき・・・・って、美術館の?」


麻里恵は「はい。親族がやっています」



菜由はにっこり「いいなあ、すてき」と、にっこり。


愛紗も知っている。この辺りでは古くからの名家だ。



友里絵は「お嬢様なんですねー。すてき」


麻里恵は「もう、おばさま」と、にこにこ



いえいえそんな、と・・・友里絵もにこにこ。




「それじゃ、ごちそうさまでしたー。」と、友里絵。

「ありがとうございます」と、菜由。

「おいしかったです、ケーキ」と、由香。

「楽しかったです」と、愛紗。



麻里恵はにこにこ「明日まで?指宿は」と、尋ねる。


友里絵は「はい。」


麻里恵は「そう、また来てくださいね。あ、それから・・・こっちに越してくるような

事がもし、あったら。教えてくださいね。

この辺りは若い人が少ないので。バス会社も親族が経営しているところもあるし・・・

それにね。」と、にっこり。



友里絵は「それに?」



「お笑い劇団もあるわ」と、麻里恵はにこにこ。



「えー、ほんとー。楽しいね。ありがとう。麻里恵さん」と、友里絵。



麻里恵もにこにこ。



トイプーちゃんも、にこにこ。




それではまた、と。ご挨拶して


友里絵たちは駅の方へ戻る。




「いい出会いだったね」と、菜由。


「わらしべ長者、友里絵」と、由香。



「ほんとだ。もらったお花あげたら・・・お茶とケーキになって。

財閥のお嬢様と知り合えて」と、愛紗。



「リングネーム考えないと」と、友里絵。


「プロレスかい」と、由香。



「あか、こーなぁー250ぱうんどー、さわむらーただーしー」と、友里絵。



「そりゃキックボクシングだろ」と、由香。



「かーん、しゅっしゅ。じゃぶじゃぶ」と、友里絵。打つまね。



「洗濯でもせえや」と、由香。



「レッツゴー1000匹とか」と、友里絵。


「1000匹ってまずいだろ」と、由香。


「ミミズ3匹」と、友里絵。


「なおまずい」と、由香。「前にいたろ、それに。ほら、なんだっけ。」



菜由は「おーるないと」



由香「あ、そうそう。よく見てるなー、ほんと。」




菜由「田舎でもTVは一緒」



由香「なーるほど」



商店街を戻ってきて・・・・・・。三叉路を斜めに入ると、スーパーがあったり。

銀行があったり。


「鹿児島銀行って、なんか旅情だな」と、愛紗。

残高照会して、レシートを貰ってきたり。




「あ、そうだ。なんか買っていこうか。まだ早いし」


午後3時。


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