第792話 交代

たぶん、働くって事じゃなくて

生活が、鉄道に乗る事だと言う感じなんだろうな、って


めぐは思う。



お金貰って、楽しく暮らすための仕事。




そういう仕事もあるし、学者さんみたいに

研究をする事が好きで、する仕事。




そういう感じで、夜行列車を走らせる事が

生活。





リサの一家は、そうなんだ。



国鉄一家(笑)。



みんなのために、安全に汽車を走らせる。




生き物は、ふつう

弱い者を守るけれど



そういう、昔からの生活と

同じ感覚で、みんなのために働く仕事も

とっても、凄い(笑)と


めぐは思う。





まあ、魔法使いも

たまには役にたつけど、と



めぐは、ちょっと自慢(笑)。


アメリカンのために働いたし。








その、白い制服を着ていると


とっても目立つから。



お客さん案内をしたり。


この時も「次の駅で、何か買えますか」とか

お客さんの声に応えたりして。




車掌さんは、休めない。



でもそれが、見ていてとても

かっこよく見えるのは




めぐが、そういう人を好きなんだろう。




めぐのお父さんは、そういう仕事じゃなかったけど


研究をする仕事だから、なんとなく

似ているのかもしれないって、めぐは思う。






「さ、それじゃ本当に寝よう」と、リサは



お客さん対応で、客室に消えた



車掌のおじさんを行く手に眺めて




14号車に向かった。




めぐも、一緒に。




もう10時過ぎ、朝4時に起きても

6時間しか寝られないーー!って


れーみぃの言葉じゃないけど。(笑)



13号車のドアを開けて、デッキに向かった

めぐは、明かりのついている車掌室を見て


「車掌さんは、6時間なんて寝られないんだね」と、労いの言葉を掛けたくなった。




運転手さんみたいに、2時間交代にすればいいのに。とか(笑)思ったりもして。



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