第791話 夜行の旅

「夜行なくなったら、どうするんですか?」と、めぐが聞くと


おじさんは「辞めへ、カメラ屋さする」


おじさんは写真が好きで、あちこちへ乗務で行くと、乗務の合間に

カメラの機材を買ったり、写真を撮りに行ったりしている。




リサの記憶では、幼いリサにヤシカのカメラを持たせてくれた、とか。

当時のヤシカは高価で、ツァイスレンズをつけて、白黒写真を撮るのが

楽しみだったおじさん。




国鉄の仕事が好き、と言うよりか

おじいちゃんの後継ぎ、そんな意味もあったのだろうか。




それで、リサに機関車、ミシェルに車掌。





めぐはイメージした。



10年後の、リサとミシェル。



リサは、機関士の姿がイメージできたけれど

ミシェルは......。車掌さん、かな?



はっきりわからなかったのは、めぐはそんなに予知が上手じゃあないから。



自分が飛んでいくなら出来るのだけど(笑)



予知は、イメージだけを通信するので、座標を設定するのが難しい。


modelica.world.magic //座標系 


domain=[4],start={0,0,0,0} //位置情報 


domain.time={x,0,0,0} //時間情報 


equation ;

algorhythm x:= ++10 years;











「仮眠って車掌室で寝るんですか?」と、めぐが聞く。



んだんだ、って、おじさん。






「寝られないですね」と、リサ。





「んだんだ、はんで、昼寝る」

乗務員宿泊所は、静かなホテルだけれども

そういう事で、静かなところにあるらしい。








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