第782話 時間の旅

「でも、時間が戻ったりして」と

ミシェルは、涙声でめぐに訴える。


ハンドタオルで、ミシェルの涙を拭いてあげながら

めぐは、たとえ話で言った。


「飛行機で旅すると、時計を合わせたり、日付を変えたりするでしょ?地球って、時速1700kmで回ってるから。私たちもいつも動いてる。だから、スピードを出すと、戻ったりはするわ。海外旅行みたいに。」と、めぐは

ルーフィに聞いた話をそのまま言った。



どうして高速が出せるのか、は知らない(笑)。






ミシェルは、なんとなく解った気がしたけど

別の疑問が生まれて来た。





ミシェル自身、リサお姉ちゃんの弟で生まれて来たなら

リサお姉ちゃんも、魔法使いなんだろうか?

おじいちゃん、おじさんも

そうなんだろうか?







ミシェルは、めぐお姉ちゃんに

抱き寄せられて


ちょっと、どっきり。




でも、なんとなく、安心する。



そう思った。





夢想の中で、裸体のめぐお姉ちゃんを

抱き寄せた事は、何度かあった(笑)けれども



ほんとうに、そばにあると

そんなに、エロチックな気持ちに

ならないものだと

ミシェルは、そんなふうに考えた。



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