第592話 wellproduct

護られている事を知らずに、めぐたちは

愛らしく振る舞うのだけれど


いつか、護られていた事に気づいて

幼かった自分を、恥ずかしく思う事も

あるかもしれない。




少年ミシェルも同じで


大きな愛に包まれて、誰しも育っている。




不幸にして悪魔になってしまった経歴を持つ

今は猫生を過ごしている、にゃご、でさえ

食べ物を与えてくれていた人達がいたので


そこまで生き残りができたのであったりもする。




そうした社会を営む人達は、実は

報われない事も多い。






例えば、不幸にして魔力を失ってしまった


この物語の主人公(笑?)ルーフィも

そうである。




彼の尽力のおかげで、めぐの国は

不幸から

救われた。



彼はブリティッシュだが、ご主人はアメリカンであり、そのご主人が眠りについてしまったので

対策のために、時間を旅してきた。













その頃、神様国際会議はそれなりに

議事進行はしていた。



けれども、アメリカンの神様の主張する


[人類の獲得形質である、防御の為の攻撃性が近代社会では過剰なので、抑制すべきだ]



と言う主張は、退けられた。




あくまで、神様国際会議としては

個々の意思に委ねよう、と言う考えである。







「それなら、アメリカ国内は良いわけだ」と

アメリカンの神様は、思う。





そして、ふと思い出す。



あの、イギリス出身の魔法使いルーフィの

ご主人は、アメリカンだった事を。




それなら、アメリカンの神として


何か、できるかもしれない。





少なくとも、ドイツとフランスの神様は

味方についてくれるだろう、と





国際会議の結果を省みずに、アメリカ独自で

平和の為に働くべきだ、と

内心、彼は思った。



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