第330話 le tran blue

列車は、スピードを上げはじめた。

でも、大きく揺れる事はなく

滑空するように、加速。




最初の停車駅のそばを通ると、ディズニーが見えた。




「あ、ディズニーランド!」と

れーみぃは、スプーンを持ったまま(笑)。




「あの子も見てるかな」と、Naomi。




あの子って、もちろん

行きに出会った」ディズニーランドいくー」の

子の事だろう。




自然に、欲求を表現するのはとてもかわいい。



分別、とか言われて

欲求を抑えるのが、大人(笑)。


でも、子供だったら許されるから


その子供を愛らしい、と思ったりする。




そんな頃に戻りたい、とか

思ったりしながら。




心の中で。





つまり、大人として社会にいるから

抑制が必要なので。



社会以前の、群れを持たずに生きていた頃は

自由自在だったのだろう。




その頃を懐かしんで



自由を、子供の欲求を

うらやましい、と

大人は思うのかも、しれない。


ーーーーなどと、リサが思ってはいない。(笑)。






ハッシュドビーフとオムレツを

みんなで食べ終えて。


あとは、お皿に

美味しそうなソースが残る。




「もったいないよね」リサ。


質素な倹約家である。



「ナメちゃいたいなー」れーみぃ。


意外なお嬢さんである(笑)でも、その

壊れたところがとても愛らしい。




「誰も見てないよ」とNaomi。



楽しい性格である(笑)。




「フランスパンあったっけ」めぐ。



料理が好きなのかな(笑)。




「あったあった!」と、

れーみぃは、リュックサックの中から。

細いバゲットを出して。






でも、ナメたってパンでさらっても同じだよね、とか言いながら。



「なんで、ナメちゃいけないんだろね」と、Naomi。






「わんこやにゃんこに似てるからじゃない?

ほら、昔って人間が偉くて、動物は偉くなくて、って

そういう考えだったから。」と、めぐ。





「そーなんだぁ」と、れーみぃは、素直な子(笑)。




「古いよね」と、Naomi。




「でも、やってみるのもちょっとねぇ(笑」とリサ。



誰も見てなくっても、なんだか恥ずかしいなぁ、と

めぐは思う。




それが元々、古い考えの

しきたりだったとしても


でも、なんとなく。





「舌出すのも恥ずかしいもんねぇ、好きな人とかの

前だったら」と、リサ。


意外に純情乙女なところもある。







Naomiは[そういえばさ、リサの好きな人って

どんな人?と




答にくい話題を口にする(笑)

ストレートな彼女の表現、その風貌に似合う感じ。




車窓は、景色の流れがゆっくりに代わって。




地平線と同じ高さのホームには、さっき、出発していったブルー・トレインが停車していた。




「あ、見て見て!」と、れーみぃ。



「追いついたんだ。あれにも乗ってみたいなあ」と

Naomi。




「乗れるけど、寝台券いるわよ]と

リサは、車掌さんっぽい。(笑)。





「オリエント急行じゃなくて、あれに

乗ってみたいなぁ」と、めぐ。





「そーだね、卒業旅行とか」と、れーみぃは

フランスパンに、デミグラスソースをつけて(笑)。


よく食べる子(笑)。






「4人乗りの個室あるわよ、2段ベッドの」と

リサ。



すっかり窓口係(笑)。





「2段ベッドーぉ?なんか楽しそう。」と、れーみぃ。



2段ベッドに寝た事ないらしい。



ひとりっ子なのか、広いお家なのか(笑)。



そういえば、れーみぃは

どことなく、お嬢様っぽい(笑)。




「2段ベッドなら、うちにあるわよ」と

リサ。



普通のお家だもん。(笑)。




寝てみたら、とNaomi。



「あ、寝てみよっかな。リサん家で。

夜中に襲わないでね(笑)」と、れーみぃは楽しい。

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