第301話 peppermint

「おばあちゃんは、魔法使いが

いや、になった事ない?」と

めぐは、今の心境を打ち明けた。



おばあちゃんは、穏やかな微笑みのまま

「そうね、お仕事じゃないから。

使わないのは、自由なのよ。

使わなくてはならない時が、もしあったら。

そんな時に使えば、いいの。」と。




「あたしね、お友達が辛い事にあうのが

わかってて、何も出来ないなんて...


未来が分かってしまうって、嫌な事もある。

そういう心配ばかりしてると、老け顔になっちゃいそう(笑)。」



って、めぐは、軽くユーモアを交えて。





おばあちゃんは、笑って「そうね。知りたくないなら

知らないほうがいい事もあるわ。

めぐが思ってるように、忘れちゃうってのもいい方法。」



と、おばあちゃんは言う。





もともと、人の心は

辛い事を忘れるように出来ているので


その為に夢を見るので



めぐが、未来のことを忘れたかったら

忘れても、別に困る事はない。



なんていっても、これから起こる事だもの(笑)。




おばあちゃんは、そう言いたいのだろう。





「そっか。わかった。あたし、魔法を気にしない。

そうする。」と、めぐはきっぱり。



おばあちゃんも、うんうん、と頷いた。







それから、めぐは

自分の部屋に戻ろうとして、

階段のところで、にゃごに会ったけど



彼の、10年後の年老いた姿を連想してしまうので



そんなのは、忘れてしまおうと(笑)。


自分のお部屋で、お昼寝して。



自分の夢に魔法を掛けて。

未来で起きた事を、全部忘れる事にした。


だって、これから何かが起こる、って

思ってた方が楽しいし。



心配ばかりしてると、本当に老婆心(笑)いっぱいの18歳なんて

なんかヘン(笑)





お昼寝して、ゆっくり起きたらもう夕方だった(笑)。



すっきりと、目覚めた。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る