第226話  最後の晩餐


最後の晩餐



「はい。がんばってみます!」と

めぐは、坊やのため、と.....。



自分を奮い立たせるように。


ほんとうは、もう帰ってしまいたいけれど。



でも、坊やをお母さんのもとに返せるのは

魔法が使える自分だけ。


そういう風に、めぐは思い込むことにした。



おばあちゃんも魔法使いだから、一緒に行って貰おう(笑)とは

思ったけど。


それで「おばあちゃん、聞いた?今のはなし。」と。



おばあちゃんは、うんうん、と頷いて「そうね。時間旅行ね。

ひとりじゃ淋しいの?」と。



めぐは、おなじようにうんうん、と頷いて(笑)「ひとりじゃ怖いもん」。






それはそうで、過去に飛ぶのは

はじめての事だし。



ひとりで若い女の子が飛ぶのはちょっと怖い。



坊やを連れて飛ぶのは、エネルギーも使う。



魔方陣で座標が決められないなら、感覚だけが頼り。





そういうときは、おばあちゃんが頼り。


ルーフィは、まだ魔法が使えてないんだし.....。



どのくらい過去なのか?と言うと


ルーフィの推理だと、原子力開発が無かった頃、と言うから

相当昔らしい(笑)。







めぐは、その夜

のんびりとディナーを楽しんでから


次の日、ゆっくりと支度をしようと思った。



なにしろ、飛ぶとなったら

しばらくは戻って来れないかもしれない。



ひょっとしたら、ずっと戻れないかも(笑)なんて

思ったりもした。



それだったら、最後の晩餐も楽しんで。とかね。

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