第6話 6
なんとなく、今日の事を書いておきたくなった。
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[Diary]
4月5日。
公園の蒸気機関車と桜。
写真を撮って見たけれどどことなく、淋しいコントラストだ。
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そうして、心のうちを書き込んでみる。なんとなく、自分が見えたような気がした。写真や動画、音を貼れば後で見返して楽しいものになるかな...そんな風に思う。
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[Diary]
4月13日。
13日の金曜、なんてホラー映画みたいだけどそんな、ドラマは起こりそうにない。ホラーは嫌だな。
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[Diary]
5月27日。今日は誕生日。だけれども、特にお祝いをしては貰えない。
淋しいな。その子がいてくれたら....。
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いつのまにか、この日記で僕はイメージと遊ぶようになっていた。
その子、ってのは僕のイメージ上のキャラクターだ。
理想の恋人、みたいなものだろうか。名前を付けてしまうと
誰かのイメージで見てしまいそうで、だから、其の子、だ....
暗い遊びだ、と言われそうだけど、でも
これは僕しか見られない日記だから、困る事もない。
だから、このイメージ上の「その子」との出会いが、僕を楽しくさせていた。
不思議な事だけど、今思うとそれも予感だったのかもしれない。
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