応援コメント

第10話 三弦琵琶の音色も沙に還らん」への応援コメント

  • かつて栄華を極めた、古い都の幻想譚。
    妖しく、美しく、そして哀しい物語劇でした。
    特筆すべきは、その臨場感。しっとりと冷えた砂漠の夜気から立ち回りの緊迫した空気、ひいては香の燻りや三弦の楽の音に至るまで。そのシーンがすぐそこにあるかのようや描写には、本当に感じ入りました。
    素敵な一夜の夢を、ありがとうございます。

    作者からの返信

    ジェム様、感想をありがとうございました。
    幻想譚であるからこそ、ウソっぽくならないように、吟遊詩人の語りに乗せられてその場に連れて行かれたような気分を味わっていただけるよう、描写は力を入れました。中世ヨーロッパ風ファンタジーに比べ、アラビア風となるとあまり馴染みがありません。ただ物語の流れを追っているだけでは、わざわざ舞台を沙漠の都市にした意味もなかろうと、情景の描写は「千夜一夜物語」を参考にしたり、ルビの振り方に工夫したり……とした甲斐がありました。
    カナヤの冒険譚に最後までお付き合いくださり、誠にありがとうございました。
    感謝いたします。