bug(バグ)
樹(いつき)@作品使用時の作者名明記必須
bug(バグ)
〈ナレーション〉
少子化が進み、世界の人口が減り続けていた。
そんな中、人間ソックリな介護用ロボット「やまと」が開発され、商品化された。
だが、介護には欠かせない人間の喜怒哀楽が理解できない【バグ】が見つかり「やまと」はすぐに回収となった。
その後開発されたロボットが暴走をし始め、人間を次々と襲っていったのだった。
□■□■□■□■□■□■□■□
あれ?あの子は?…いないの?え?すぐ帰ってくるんだよね?…そっか、もう帰ってこないんだ…
どうしたの?君の目から水が出てるよ。
悲しいから泣いてる?お前は悲しくないのかって?悲しいって何?泣いてるって何?
僕、感情がないんだ…人間じゃないから…
僕の本当の名前は「やまと」。
介護用として開発されたロボットなのにバグで回収された欠陥品さ。今まで黙っててごめん。
(仲間に物を投げつけられる)わっ、なんだよ。危ないじゃないか。やめてくれよ。そんな物を投げつけないでくれよ。
どうしてこんな事するの?ここまで来るのに何度も何度も危険な目に合って。でもみんなで協力してなんとかここまでやって来れたじゃないか。
それなのに…なんで?みんな、なんでそんな目で僕を見るんだよ…
そっか…僕がここにいない方が良いんだね。分かったよ。出て行くよ。みんな、さよなら。
〈外に出る〉
あれ?雨?おかしいなぁ。空はこんなに眩しいのに。
…もしかしてこれは僕の目から落ちたのか?
(泣きながら)僕はみんなを助けたかった。僕の命に変えても、助けたかったんだ…
bug(バグ) 樹(いつき)@作品使用時の作者名明記必須 @ituki505
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます