第2話 別に休むか休まないかは自由じゃね?
「あぁ?なんだよ」
「いや、どこに行くのかなって思って・・・」
こいつは俺よりも一つ下の後輩。名前は五月燐(さつきりん)。
「サボり。以上。この話終わり」
「終わりにしないでくださいよ」
「だってどこに行くのかなって思っただけだろ?それに答えた。それなら俺に用事はもうないはずだ」
「いや、ありますよ。先輩がサボりといった時から私には用事があるんです。その行動自体に問題があるんですよ」
あぁ、めんどくさい。こいつは沙羅と同じで生徒会員で、沙羅と燐はかなり長い付き合いがあるらしい。知らんけど。そのせいなのかこいつもいっつも何かとグチグチ言ってくる。正直言って迷惑極まりない。
「・・・あのなぁ、自分の事じゃねぇんだからほっとけばいいだろ!
別に俺がサボったって燐にデメリットがあるわけじゃないだろ?ならなんで止めてくるんだ!」
「そ、それは・・・」
「わかったなら俺のことは放っておいてくれ」そうして俺は再び歩き始めた。
燐は追ってきたり話しかけたりしてくることはなかった。
しかし、去り際に何か小声で言っていったような気がするが、何だったんだろうか?
ま、今気にしても仕方がないか。そうして俺は家に帰った。しかし、俺の心の奥底には、少し罪悪感があった。
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