第4話 和解、イブの約束
ある日の放課後。
私はいつものように正門の方へと向かう。
「ねえ、正門にいる男の子、イケメンじゃない?」
「うん。マジでイケてんだけど」
女子生徒の会話が聞こえてくる。
私は気にせずに向かっていた。
そして ――――
「歌音」
私の名前を呼ばれ、振り返る。
その視線の先には
「……壱…耶……君…」
歩み寄る壱耶君。
「…時間…ある?」
「…うん…」
「じゃあ、ちょっと付き合ってくれる?」
「うん…良いよ」
私は壱耶君についていき近くの公園に行く。
「…ごめん…突然に…」
「ううん……確かに驚いたけど平気」
「…そうか…」
「それで……何?別れ話を伝える為にわざわざ足を運んだ?」
「別れる気はないよ」
「えっ!?」
「俺は別れる気はない!それとも…歌音は…俺の事嫌いになった?」
「そんな事ないよ!……私達、あのままだったし…メールで…ゴメンのメールだけだったし……どうする事も出来なかったし」
「改めて言うよ。俺と付き合って欲しい」
「壱耶君…」
「付き合って欲しいと言う言い方で正しいかは分からないけど…」
「…うん…改めて…宜しくお願いします」
グイッと抱き寄せるとキスをする壱耶君。
「歌音、大好きだよ」
「私も」
私達は再びキスをした。
それから数か月が過ぎ、私達の関係は続いていた。
毎週、デート三昧。
ラブラブデートが欠かせない。
「壱耶、映画のペアチケット応募したら当たったんだ!行かない?」
「へぇー、凄いじゃん!行こうぜ!」
「本当?良かった」
私達は、行く事にし、その日のデートを満喫していた。
「そういえばさ、そろそろクリスマスだね」
「あー、そうだな」
「クリスマスかぁ~」
「一緒に過ごす?」
ドキッ
「えっ!?あっ……うん…良ければ、そうしたいかな?」
「じゃあ、過ごそうぜ」
「あ……うん…」
≪でも……クリスマスなら……やっぱり……ありなのかな?≫
よりが戻った時、壱耶から言われた事がある。
「歌音の事、心残りだったから、より戻そうって……」
「壱耶……君」
「だけど……後悔しないようにして欲しいから、これだけは伝えるけど、無理強いはしないけど、俺一人の男として、歌音の事…抱くかもしれない」
ドキン
「えっ!?」
「それぐらいの覚悟持ってお互いの仲を育めたらって……」
「……分かった……」
そんな胸の内を秘めながらも、私達は色々話をしながら帰るのだった。
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