第4話 クラス変え

その半月後、クラス変えがあるんだけど


みんな一緒ならいいのに、ってともはそういう。


そうだよね。


3年生かー。


なりたいような、なりたくないような。

やっぱ、ともはさ、

コーと一緒のクラスがいいのかな、なんて

思ったり。(笑)

べつに気になる訳じゃないけど。




パーティーはにぎやかに終わって。

僕らは春休みを楽しもうと思った。


そう、来年の今頃は

卒業式のあと、みんなばらばら。。。


その前に、受験とかあるし

3年生なんて、なりたくないような気持ち。

「ばらばらって言えばさ、ひだこー、どうしてるんだろ」


そだね。って


ともとゆうは、にっこり。


ひだこーってのは、F組に

転校してきて、転出した

女の子だった。


お父さんが転勤が多くて。


子供って、そんなもん。


でも。


いつか大人になって

自由にしたいなって

僕らは思ってた。


ゆうは、お父さんが大きな会社の重役なので

新しい私立高校に入るって親子で決めてたから

僕らよりは気楽っぽかった。


ほかのみんなは、だいたい市立高校へ行くらしい。


ともだけは、市立高校の

看護科に行く、って

言ってたけど。

でもみんなだいたい市立高校。

ひだこーも、もし、戻って来れたら一緒の高校に行きたい、って言ってたっけ。



僕は、県立高校に行くつもりだった。

「しゅーも一緒だよねっ」て、ともはにこにこ聞くんだけど、

あいまいにうなづいてた。


市立高校は、倍率が高かったし

月謝が高かったから

バイトして高校行くつもりの僕としては、避けようと

思ってた。

でもみんな、いろいろ抱えてたけど

好きな事楽しんでた。

結局、ばらばらになっちゃうんだよね、って 

たけが言う。


淋しいこと言わないでよーって ゆうが返す。

笑いながら。


まだ一年あるね、って

とも。


しんは、黙っていた。


学校、行ってみよっか、って


なんとなく、誰からともなくそういったりした。


卒業式のあとだったから、ちょっとおセンチだったのかな。

3年生の青木さんに片思い中だった

タバコやのミーは、悲しんでるのかな。


それとも、最後の最後で両思いになれたのかな。


通学路の、学校のすぐそばのお店がミーの家だった。

下町の、気取らないから

友達いっぱいのミー。


結構美人なのに、片思いの青木先輩は、ニキビ面のおっさん顔(笑)。


女の子の趣味ってわかんない。

顔じゃないってのはいいけど。


ともの片思い中のコーも

チビチビで猿顔だし(笑)。


ゆうの、片思いの彼は

植木等さんみたいだし(笑)。



まあ、顔で選ばないって

性格のいい女の子たち

なのかな。


なかよしグループの僕らは、そんな訳で学校でも目立ってたっけ。



僕は、なぜか中心人物だと

言われてた。

そうじゃないんだけど。

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