第105話 第48.5局 弟子編⑭

「そ、そっちから電話なんて、め、珍しいね」


「……すいません、突然。実は、妹さんに謝りたくて」


「謝る?」


「はい。……この前は、怒鳴ったりしてすいませんでした」


「……もう、大丈夫なの?」


「はい」


「……そっか、よかった」


「…………」


「…………」


「もし、間違ってたらすいません」


「?」


「妹さん、師匠が何してたのか、知ってたんじゃないですか?それで、僕に、それとなく伝えようとしてた……とか」


「…………」


「…………」


「…………ソンナワケナイヨ」


「…………」


「…………」


「ふふ」


「わ、笑わないで! わ、私だって、弟子君のこと、すっごく心配してたんだから。でも、私は部外者だし……。部外者なりに、できることといったら、あれぐらいしか思いつかなくて……」


「妹さん」


「……な、何?」


「ありがとうございました」


「……どういたしまして」


「……なんか、妹さんに会いたくなってきちゃいました」


「…………ふえ!?」


「だって、電話越しだと、何だか味気ないですし」


「…………弟子君! そういうところだから! ほんと、そういうところだから!」


「えっと……何がですか?」


「分かんないならいい!」


「……はあ」


「じゃ、弟子君、試験頑張って。応援してるから」


「あ、はい。ありがとうございます。頑張ります」





 会いたくなってきちゃいました……かあ。…………えへへ。

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