第39話 第21.5局①

「・・・もしもし。」


「あれ?なんか雰囲気がおかしいような・・・。」


「そりゃ、いきなりあなたから電話が来たらびっくりしますよ」


「あー、なるほど。まあ、いいじゃない。」


「はあ。」


「それで、姉さんの様子はどう?」


「どうと言われましても・・・いつも通りですよ。少なくとも、僕をからかおうとしてくるくらいには元気そうです。」


「そっかー・・・・・・・・・・・・羨ましい。」


「・・・最後の言葉は聞かなかったことにします。」


「・・・・・・」


「・・・・・・あの・・・・・・もしかして、それを聞くためだけに電話してきたんですか?」


「・・・・・・ソンナワケナイヨ。」


「声が若干おかしいのはなぜですか。」


「・・・・・・キノセイダヨ。」


「・・・まあ、そう言うことにしておきます。・・・妹さんは元気ですか?」


「ふっふっふ。」


「何ですかその笑いは。」


「今日は2連勝だったからね。元気も元気!」


「・・・おお、おめでとうございます。」


「む、反応が薄い。」


「僕にとっては、妹さんのいる3段リーグなんて想像のつきにくい場所ですからね。」


「そっか。まあいいや。・・・・・・ちなみに、あなたは元気?」


「・・・元気ですけど・・・僕の体調なんて気にしても仕方な」「仕方なくないよ」


「・・・そうですか?」


「そう、大事なことだよ」


「それは・・・えっと・・ありがとうございます。」


「・・・・・・じゃあ、私は寝るからね。君も夜更かしはしないように。」


「深夜の1時過ぎに電話してくる妹さんに言われたくはないですが」


「それはそれ、これはこれ。OK?」


「・・・はい。」


「じゃあね、おやすみなさい、弟子君。」


「・・・おやすみなさい、妹さん。」

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