第4話 欲望という名の砂漠で

 ああ、この世界は欲望だらけだ

 欲望に際限はない

 私たちが生きている以上

 そうだ、生きている以上は

 だって、欲望がなければ生物は進化できないのだから

 誰かから何かを奪ばっているのだから

 家畜の命を、魚の命を、植物の命を

 だけどね、忘れてはいけない

 私たちは奪ってばかりいれば、自分達をも殺してしまうことを

 自分勝手な考えは、時に自分という未来をも奪うのだから

 そうか、自分の欲望は諸刃の剣なのだ

 そうだ、そうであるならば、扱う場面に気を付けないと

 でも、本当にできるのかな?


 するしかない

 欲望に囚われている私たちは

 逃れられないのならば、せめて上手く付き合うしかない

 私にはアレルギー性鼻炎が持っているように―…

 喘息を持っているように―…

 

 成功した者は忘れる

 勝利した者は忘れる

 いや、気づきもしないのだろう。

 お前の成功も勝利も、どうして成り立っているのか

 自分の努力か?

 それとも周りの人のおかげか?

 どれも、一つでは三角の解答でしかなく、丸の解答を与えられることはない

 そうだろ、いろんな要因が絡んでいるのだ

 人は行動する、生物も行動する、物体も動く

 動けば何かしらの要因になるのだから

 だから、忘れてはならない

 世界の、いや世界のすべての現在までの動きによって私たちの今は成り立っているだから

 あなたの努力もミスなども、一部は自分だけれども、他は、いろんな要因がある

 だから、自分のせいでもあり、他の要因のせいでもある

 受け入れるしかない

 受け入れたうえで進め

 次に何が必要なのか

 周りを大事にしながら

 自分を大切にしながら

 それを忘れ、自分のことだけを考え、自分の欲望だけで、周りを鑑みなければ、周りのことを冷静に理解しなければ

 欲望という名の砂漠にある蟻地獄に沈むだけだ

 そこに沈めば、最悪、私たちは滅びの運命から逃れられない


 だからこそ、欲望を知り、扱い方を知り、歩むのだ

 私と周りの未来を、滅びという確定的な運命の日を後ろ後ろへと未来の奥へと押しやるために

 これが私たちの生きる道だ

 忘れはならない

 私たちが欲望という名の砂漠を歩き続けていることを

 オアシスには長くいられないことを

 さあ、行こうか

 次の目的地と永遠に終わらないようにしていくしかない繋がりという名の旅を

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