第3話
私は、起き上がる。ここはどこだろう。真っ暗だ。死後の世界だろうか?
そんなことを考えていると、急に視界が明るくなり、私は思わず目を閉じた。
おそるおそる目蓋を開いてみると、そこには白い髭の老人が杖を支えにして立っていた。
誰だろう。私が尋ねるより先に老人は、
「わしは神じゃ」
…………え?神………様?
「本当ですか?」
「もちろん。」
「ここはどこですか?」
「人間界と天界の間じゃ。」
…………???
「私はどうなっているんですか?」
神様が杖を1振りした。すると、景色が一瞬で変わり、私と神様は病室にいた。
「お主は今、屋上から飛び降りたことによって、昏睡状態に陥っている。」
……病室で眠っている私の周りには妹とお母さん、そしてお父さんがいた。妹は、
「お姉ちゃん……」
と、呟いて泣いている。お母さんも、お父さんも泣いていた。
「つまり、私は人間界の人には、見えない、魂だけの状態なんですね?」
私は、神様に尋ねた。
「簡単に言うと、そういうことじゃ。お主が、天界に行くか、人間界に残るかは自由じゃ。」
どうしよう……私は、迷った。そんな私を見かねて神様は
「天界に試しに行ってみるかの?」
行ってみようかな……お試しだもんね。
私は、コクりと頷いた。
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