第21話 4月10日夜
今日は水曜日だ。水曜日は一番気が重い。週の中盤で休みから最も遠い。だから疲れてる。早くサ○エさんが見たい!(日曜日が来て欲しいの意)
だが!幸いなことに毎週水曜日は両親が夜勤で家にいない!勉強せずに遊びまくるぞ〜!
と、思った矢先父の和樹から電話がかかってきた。
「もしもし」
「おう、ちゃんと勉強してるか?」
何この人!どうして勉強してないことがわかんの⁉︎俺の思考とペアリングしてんの⁉︎
「し、し、し、してるよ!」
「はい、ダウト」
バレた!ヤバイ!死んじゃう!殺される!
「命だけはお助けを〜!」
「…本題にはいっていいか?」
「どうぞどうぞ」
いかん。ついふざけてしまった。ここからきっちり話を聞かねば。
「8時半までご飯を食べないでおいてくれ」
「それは本題か?」
「そうだ」
「何でだ?」
親父がこんなこと頼むなんて何事だ?
「お隣の結衣ちゃんが泊まりにくるから」
は?
ゑ?
泊まりにくる?
結衣が?
俺の家に?
「は〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜⁉︎」
「うるせぇ」
怒られた。ヒ、ヒドい…
「そら動揺もするだろ!だって結衣が泊まりに来るんだぞ!」
「だってお前ら付き合ってるからいっかな〜って」
「付き合ってねぇし!そもそも付き合っててもダメだろ!」
「お目付け役の妹がいるじゃんか」
「あ〜〜」
何となく納得してしまった。
◇◇◇◇◇◇◇
そんなこんなで電話を終えた俺は妹の部屋へ向かった(あ、勉強してなかったことはコッテリ絞られたヨ!)訳だが
「いないんだけど⁉︎」
これはマズイ!妹がいないと今日俺と結衣は二人っきりな訳で…!
「もしもしお兄ちゃ〜ん?」
「おい未央!どこにいる!」
「まあまあ落ち着きなってお兄ちゃん」
「落ち着いてられるか!今日結衣が泊まりに来るんだぞ!」
「知ってるから落ち着きなって」
「なんで知ってんの⁉︎」
「お父さんに聞いたから」
「なんで俺には話さねぇんだよあのクソ親父!」
「忘れてたんでしょ〜」
「で⁉︎どこにいる⁉︎」
「友達の家〜」
「は⁉︎」
「今日は友達の家に泊まるんで帰りませ〜ん」
ああ終わった。今日、俺と結衣は二人っきりだ…
仲の良い幼馴染と気づいたらラブコメしてた件 ニラ @63164
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