第18話 4月10日放課後
結衣の姉である沙由のところから逃げ出した俺は自分の部屋まで駆け抜け入り口で頭を抱えた。
何故俺は手を無意識に繋いでいたのか。
何故結衣は嫌がらなかったのか。
このことが全く分からなくて頭を抱えた。
「お兄ちゃん何してんの?」
「わっ!」
妹の未央が話しかけてきた。
「ハハハ、いい反応だね〜」
「驚くから急に話しかけてくんなって」
「ははー、ごめんごめん」
「絶対思ってないだろ」
「ま、そんなこと置いといて」
「置いとくなよ!」
「いいから聞いて?お兄ちゃん」
「は…はい…」
俺は妹に勝てない。それは確定事項だ。
「結衣さんと一緒に帰ってきたんでしょ?」
「き、貴様!何故それを!」
「沙由さんに聞いた」
「そんな経路があったなんて…」
「手も繋いだらしいね」
ダメだ!情報が筒抜けだ!
「よかったね〜」
「俺と結衣はそんなんじゃないから!」
「おやおや?この期に及んでまだ否定かい?言い訳がましいね〜親公認なんだから隠す必要もないのに〜」
「真実だからかくすもなにも…まて、なんていった?」
「言い訳がましいね?」
「違う、その後」
「親公認?」
何と!いつの間にか俺と結衣は付き合ってることになっていてしかも親公認になっていた!
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