第11話 4月10日昼休み※結衣視点
今私は翔のクラスである2組の教室へ向かって歩いている。何故こんなことをしているかは昨日の夜に遡る。
◇◇◇◇◇◇◇
昨日の夜私は蓮に電話をかけた後、姉の沙由に恋愛相談をした。
「どうすれば翔をあとせると思う?」
「あー、結衣は翔くんが好きなのか」
「今はそんなことはいいの!どうすればいい?」
「色仕掛け」
「いっ、色仕掛けなんてできないよ!」
「それくらいできないと〜」
「無理だから!他のにして!」
「じゃあ胃袋を掴めば?」
「胃袋を掴む?無理だよ!解剖とか出来ないし!」
「いや胃袋を掴むは例え」
「どういうこと?」
「簡単に言えば美味しいものを食べさせて虜にするってこと」
「具体的には?」
「弁当を2人分作って翔くんに食べさせてあげるとか?」
「弁当…弁当ね…」
「自分でつくってくんだよ」
「わかった!やってみる!ありがとうお姉ちゃん!」
私は蓮にも電話をかけた。
「ねえねえ蓮」
「おかけになった電話番号は現在使われておりま…」
「あ、そういうのいいから」
「で?用件は?」
「私が翔にお弁当を作っていくから翔にお弁当持ってこないように言ってくれない?」
「自分で言えよ…」
「それじゃあサプライズにならないじゃん!」
「わかったわかった言っといてやる」
◇◇◇◇◇◇◇
こんな経緯で翔のところへ向かっているわけだ。
「翔!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます