第7話 you gotta mail




どうして「困ったな」と思ったかはよく解らないけれど

気持ちで言うと...公園とかで稚気な子が愛らしく、はしゃいでいて

それを見ていて「愛しいな」と思うけれど、ハテ、僕はどうすることもできなくて

ただ、愛おしげに眺めているだけ...みたいな、そういう「困ったな」と言う

気持ちに近いだろうかと、今振り返るとそう思う。


その子は、なんとなく無邪気な感じがして。

時々見せる敵意も、無邪気さ故の事、なんて僕は思っていた。




.....このまま、幸せに暮らしてくれるといいな....。



などと、(傍観者ではあるが)そんな風に思っていた。



その子がどう考えているかは知らないけれど、僕はそう思っていた。



グループはごく小さいもので、僕を含めて男が数人。

20代から30代まで様々。女の子はその子ひとりだった。



その子は女の子だけど、理工系の研究者で

僕はどちらかと言うと情報系、経験を基に解析する者、だから

あまり仕事上の交点は無い。



でも、このグループにはメーリングリストがあって。

日記みたいに、みんなでいろいろな事を書いて送り合っていた。




.....これ、面白いな。



僕はMLとか、メール・マガジンとかは割と得意で

時々お小遣いを文章で稼いでいたりしたから、

みんなを楽しませてあげようと思って

いろんな事を書いたりした。



例えば、音楽レビュー、みたいな事を書いて

メール・マガジンみたいな事をしたり。

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