タイトルからも設定からも好みだったんですが、ロシア語でなされる会話ってのが、不穏みのあるスパイスを足してて…最高ですね…(この、一筋縄ではいかない、影のある主従関係…好きです…
姫様が非常に危ういような気がしてて、(子供と大人の間の色香というのかな…)二人の行き先が決して光あるものではないのでは…?と予感させるのもにくいですね…いいなぁ…いいなぁ…好きですね…
作者からの返信
コメントありがとうございます。
最初はこんなロシア語で喋るとは思ってなかったんですけど、話題転換の唐突さを紛らわすためにロシア語から日本語への切り替えを使ってみたら、こういうキャラになりましたね。
ルビがすごく大変でしたけど笑
不安定なものを不安定なまま描いてみようという試みでもあったので、そういう危うさを感じ取っていただけたなら幸いです。
時間が混じり合う話ですね。第一話で当時の声がこだましているシーンもありますが、彼の中でも過去と現在の整理が全く出来ていないように見えます。目を閉じれば当時の情景が浮かび、彼女の悲鳴まで聞こえる。なのに目を開ければ彼女の妹がいて、彼女と同じ歌を口ずさむ。辛い。
「黒い瞳」とかあの方の眼の色とか、総じて失われる物が多いんですよね。彼はもう救われても良いと思うのですが、隣にいる姫様の様子を見ていると、何故か幸せになれる未来が浮かばない……。
ですがこういう哀愁漂う空気も好きです。それとこの話に「おそロシア」なんてタグを付けちゃうセンスも好きですよ(笑)
作者からの返信
コメントありがとうございます。
>>時間が混じり合う話ですね。
そうですね、「意識の流れ」というか。
書籍なら、太字とか斜体で過去の台詞が挿入されるイメージです。
語り手は自分自身のことをあまり語らないのですけど、ことあるごとに過去を思い出さざるをえないってとこでキャラクター性を表現しようかなと。
結果として、語り手の精神が危うくなるんですけど、これはこのスタイルの宿命ですね。
>>総じて失われる物が多いんですよね。
題材が題材なので、基調は諸行無常ですね。舞台はあくまで日本ですし(笑)
キリストの磔刑に、革命、あの方の死、姫様の怪我など、何かが失われ物事が大きく変わっていく中で、それをどう受け止めるか。
そうであればこそ切実な、「復活」の夢想というのも、テーマではありました。
復活を夢想しつつも徐々に喪失を受け入れていくというのが語り手の立場ですが、姫様がどうなるかは良くも悪くも未知数で、そこがたぶんみなさんが仰る不穏ポイントなんでしょうね(笑)
語り手も語り手で、そういう姫様に今後も振り回されていくことは想像に難くないですし、その度に古傷が開くのかと考えると(涙)
姫様は姉ほど祖国のことに囚われてなさそうなのが個人的には希望なんですけどね。
「おそロシア」にだけはたぶんならないです(笑)