第6話クラスメートの一人の女子に不審がられる

制服に着替え、更衣室を出て灯莉と教室に戻るタイミングをずらすことにした。

教室に足を踏み入れると、不審に思ったらしい女子が声をかけてきた。

「遅かったじゃん、早月ぃ~なんかあった?」

「何でもないよ、購買でどれ食べようか迷っちゃって~あははっ」

「ふぅ~ん。てかさぁ、早月って今日は弁当って言ってなかったっけ?」

「水泳したらいつもよりお腹がすくってもんよぅ~足らない足らないのぅ~!」

「あっ、ああぁ.....そ、そうなんだぁー。珍しいねぇー」

私の様子に返す言葉が見付からないようで、絞り出した感がひしひし感じる言葉で若干引いていた。


うっ、うぅぅ~と胸中で泣きそうになる私だった。こんなキャラじゃないのにぃ。


手招きされ、彼女のグループと昼食を摂ることにした。

灯莉と昼食を摂るとなれば、先ほどの更衣室でのことがよみがえり、まともに彼女の顔をみることすらかなわない。

クールタイムをもうけないと、この後の授業に影響が及ぶことになるだろうから。

私は、『灯莉、今は無理だからごめん』と、いったアイコンタクトを灯莉に送り、グループの一人に振られ、返答しながら食べ進める。



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