現代ドラマのカテゴリーにある通り、人間関係とそれに伴う機微、情動に目を引かされます。
ある程度、神様に贔屓されていなければ回せないような話が多い中、多かれ少なかれ、皆、経験していく事、してきた事が書かれている所にも好感が持てますし、投じよう人物が様々に思う事に、共感できる、理解できる、逆に共感できないと度々、感じました。
主要な登場人物である拓馬が記憶喪失である点のみ、一般的とは言えないエピソードなのですが、それを脇に置いていてもいい程、人間関係の描写に読む気持ちを持って行かれます。
オキナグサの花言葉の内、私が知る限り全ての意味が込められた短いけれど、深い人の心を見せてくれる物語です。