5月7日Ⅹ(2)
「今日で部活の仮入部期間が終わります。帰宅部なら部活の入部届の提出は要りませんが、部活に入ろうと考えている人は今日中に提出するようにしてください」
朝のSHRで佐野先生がみんなに周知する。
ん?
あ、部活。
やば。
何も考えてなかったというか、物理班しか行けてないや。
どうしよ。
帰宅部でいいかな?
「架那ちゃん!」
SHRが終わるとすぐに、焦った表情で詩歌が後ろから走ってきた。
「部活帰宅部でいい!?」
「いいよ!」
わぁ。
一瞬で決定。
「これから二人とも忙しいもんね。昨日師範に頼まれた奴やらなきゃいけないし」
「うん。部活はちょっと厳しいよね」
私たちはうんうんと頷きあった。
ちなみに昨日師範頼まれた奴、というのは佐藤蘆花さんに話すこと、だけではない。
私は研究発表のために三重県へ。
詩歌は総合格闘技日本女子大会に出場する。
ということを汀さんから告げられた。
私の方は、国のお偉いさんから三和家がスポンサーとなっている、復活した高校生研究者の論文発表が聞きたい、とのお達しがきたそうだ。
詩歌については、詩歌の今の実力を確かめ、周知させるためらしい。
てな諸々の理由で、私たちは帰宅部になることになった。
これからは、最短でお家へと帰る方法の確立について研究していかなければ。
がんばるぞぉ。
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