5月6日Ⅹ(9)
「じゃあ、愛奈さん今後の方針を話してくれる?」
私が愛奈さんに尋ねると、愛奈さんは口腔内の物をごくんと、飲み込んでから話し始めた。
「まずはお二人とも、昨日までの一件は本当にお疲れ様でした」
愛奈さんは私たちに向かって頭を下げ、また話し始める。
「ただ、みなさんもお分かり頂いているとは思いますが、汀が昨日の一件で負傷を負い、現在入院中となっています」
私と詩歌は、愛奈さんに向かって揃って頷く。
「担当医師から、汀の状態が軽く安定してきたとのことですので、この後病院へ皆で向かい、汀の見舞いに行きたいと思います」
「師範、汀さんは大丈夫なんだよね…?」
詩歌は愛奈さんに恐る恐る身をのりだしながら尋ねる。
「ええ、聞く限りでは命に別状は無いようです」
「…ん。ならよかった」
詩歌はホッと小さく溜息を吐くと、椅子に座り直した。
「ですので、今から汀の見舞いに行ってから、詳しい今後の内容を決めましょう」
「「はーい」」
こうして、朝食が終わり次第汀さんの見舞いへ向かうこととなった。
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