5月5日Ⅹθ(18)

たわいもない世間話から始まり、近況や、それについての愚痴の言い合い、最近の面白かったことなど、本当に女子会のような会話が繰り広げられていた。

私は、ボロが露見しないよう、極力相槌を打つだけの聞き手に回り、話さなければならないところだけは、誰が言っても同じような内容だけを話した。

その甲斐あってか、未だに私の正体を見抜かれているような兆しはない。

今のところは順調だ。


「ん?」

ブルブルとポケットの中に入れたスマホがバイブレーションで通知が届いたことを告げる。

「すみません」

断りを入れて、席から離れて画面を見ると、差出人は師範だった。

どうやら、三和さんから師範に届いたメールを私に再送したらしい。

いつの間に?

全く気がつかなかった。


それはともかくとして、素早くメールの内容に目を通す。

要約すると、今回も暗殺者に襲われた場合、佐藤さんが裏で糸を引いている可能性が考えられるため、制圧後、尋問をするように、と言うことだ。

なるほど。

もう二人は慎之介さんと話し合ったのか。


「失礼しました」

私は、服の裾を正しながら席へと戻った。

そうだ。

一つカマを掛けてみるか。

上手くいくかはわかんないけど

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