5月4日Ⅵ(12)
「では本日の概要をご説明します」
身支度を整え、私たち3人と佐藤さんが揃ってリムジンへと乗り込むと、愛奈さんが説明を始めた。
「本日晩餐会に招待されているのは五家の次期当主候補とその側近、及び関係者です。
五家は順に、一条家、二階堂家、三和家、四咲家、五十嵐家です。
分家を合わせると0〜9まで揃うのですが、本日は本家のみが呼ばれているため、この五家でございます」
なるほど。魔法科みたいな感じか。
「皆様に特に気をつけていただきたいのが四咲家です。詳しくはこちらも把握し切れていないのですが、本日何か仕掛けてくる可能性があります。
何卒お気をつけてください」
愛奈さんは深刻そうな顔で深く頭を下げる。
「その四咲家が架那ちゃんのお父さんの死に関わってる可能性があるんだよね?」
「ええ」
詩歌が真っ直ぐな目で愛奈さんに問いただす。
「わかった」
詩歌はそれだけ言って黙り込んだ。
「では参りましょうか」
「「うん」」
こうして、陰謀渦巻く旧五代財閥合同晩餐会が幕を開いた。
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